科学未来館開館中(10時から17時)であれば、ステージセットは無料で見ることができた。ライヴの開演前はNGだったが、このときは写真撮影もOKだった。スタンディングエリアはA・B・Cの3つのブロックに区切られていて、この時点では自分がどのブロックかわからないのだが、仮に整理番号が早かった場合、どの位置を取るかというイメトレをしておいた。

17時前にいったん科学未来館を後にし、時間をつぶした後に18時半頃再び来てみる。入場待ちの列ができていて、そこに並んだ(コレは科学未来館への入場であって、ライヴエリアへの入場はまた別)。19時に開場。チケット申し込み時の決済に使用したクレジットカードを端末に通し、ブロックと整理番号が刻印された小さな伝票がプリントされる。これと、映画の前売り券のような立派なチケットを手渡しでもらう。

物販はロビーに設置され、TシャツとCDが売られていた。Tシャツは、フジロックで売られていたのと同じで4種。タオルはあったかなあ。クロークも600円で受け付けていて、半透明のビニール袋に荷物を入れて預けるというシステムだった。ライヴエリアへの飲食物の持ち込みはNGで、その代わりなのか、物販の横で飲み物を販売していた。

ロビー内には、ライヴで使用する特殊な楽器の解説ボードが2か所に掲示されていた。また、多くのディスプレイが設置され、ライヴでも流したような映像や、各地で子供向けに行われたワークショップの様子など、ディスプレイ毎に異なる映像を流していた。19時30分頃、整理番号順に入場(A・B・C同時)。指定席の人は、スタンディングの入場完了後の入場だった。

ワタシはAブロックで、入場口に最も近いエリアだった。ビョークとメンバーは、てっきりこの入場口から入ってくるものと思い込んでいたが、実際は反対側のCブロックに通路ができていて、そこからの入場だった。通路を進んで向かって左がロッテリアに通じているのだが、右側が控室になっていたのではと思う。Cブロックの通路際の人は、入場時と退場時に至近距離でビョークを観ることができる。

開演予定時間は20時。5分ほど過ぎたところでビョークサイドのスタッフと通訳の日本人がステージに立ち、撮影録音録画はしないでね、というアナウンスを。この後場内が暗転し、いよいよライヴがスタートだ。

終演は、21時40分過ぎだったと思う。しばらくの間、歓喜の拍手がやまなかった。通常のライヴであれば終演を告げるアナウンスがあるのだが、今回はそれもないので、スタッフがステージ上の機材整理に着手し始めたところで、自然に退場していくという具合だ。

ビョーク(Bjork)@日本科学未来館 | 8月3日のライヴレポート


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Bjork@日本科学未来館

展示を観に日本科学未来館に来たことは何度かあるが、ライヴで来るのはもちろんはじめてのこと。ステージセットは、天井に地球(ジオ-コスモス)があるシンボルゾーンに組まれていて、全方位型のセンターステージだ。楽器は、ドラムセット、プログラミングセット、パイプオルガンとガムレステ、グラヴィティ・ハープが、それぞれ四隅に設置されている。ワタシはAブロックの番号が早い方で、ドラムセット側の最前列に陣取った。

定刻を少し回ったところで、外人スタッフによるアナウンスがあり、通訳がメッセージを伝える。家に帰って楽しむのではなく、今この場で楽しんでください、と。つまり、撮影録画録音はするなということだ。この後、ドラマー、プログラミング、コーラス隊が登場し、イントロが始まる。少しするとどよめきが起こり、つまりビョークが登場した。

『Thunderbolt』のとき、中央上部からシンギング・テスラコイルが降りてきた。プログラムのビートとシンクロして火花が走るという具合。ワタシのすぐそばのドラマーは、基本はシンセドラムだが、曲により鉄琴やパーカッション、また、ハングという、鉄鍋のような形の表面をさわることで音色を発する不思議な楽器も使っていた。

プログラミングはワタシと真反対のポジションだったので、細かい動きまではわからなかったが、時にシンセパーカッションも駆使し、電子ビートを出していた。リアクタリングらしき機材があることも確認していたのだが、どこかで使ったのかな。パイプオルガンとガムレステは、人間が弾くのではなく、どうやら自動演奏だったようだ。

コーラス隊は20人くらいいて、みな裸足だった。よく見ると、背格好も体型もバラエティに富んでいて、統制の取れた集団というよりは、ある程度の自由さを認めているようだ。ゴールド基調の衣装が大半だが、ブルー基調の衣装の人も少数いる。コーラスのパートで区別されている?

さてビョークだが、連獅子やトイ・プードルを思わせる、オレンジ色の爆発したカツラをかぶっていた。ドレスはブルーを基調としたミニスカで、右側だけマントのようになっている変則的なものだ。靴は結構あげ底。マントを自分で踏みつけてしまいそうで、こっちが勝手に心配してしまう。顔は白塗りでぱっと見少し怖いが、時折見せるおどけた表情や、にこっと笑ったときの表情がたまらなくいい。

ツアータイトルよろしく、曲はほとんどが『Biophilia』からになっている。上部にはスクリーンが8面並び、宇宙や月や稲妻や細胞といった、規模の大小を問わず生命にかかる映像が流れている。コンセプトがあまりにも徹底しているので、『Pagan Poetry』のイントロが流れた瞬間は、場内からどよめきが起こった。ただ、このコンセプトでこのステージセットなら、『Hyperballad』が落ちても納得できる。

全方位型ステージであることを、もちろんビョークは承知している。ステージ上を満遍なく動き回り、時には更に足を踏み込んで客席ににじり寄ってくる。曲により、コーラス隊をまるまる従えるときがあるのだが、中盤、VJにトラブルが発生したのか、なかなか次の曲が始まらないときがあった。コーラス隊が、即興でコーラスをアカペラで歌ってつないでくれた。

本編終盤、ついにグラヴィティ・ハープが稼動。振り子がゆっくりと揺れるが、正直、どこでどんな音が出ていたのかはわからなかった。そして本編ラスト、まず『Cosmogony』でコーラス隊はじめメンバーが捌けていき、ビョークひとりになる。ビョークはiPadを操作した後『Solstice』を歌い、ここでステージを後にした。アンコールは、ドラマーによるハングの伴奏で『One Day』。エモーショナルな原曲と異なる、ソフトなアレンジだ。この後メンバーが全員生還し、ビョークが彼らを紹介。『Náttúra』では映像が噴出するマグマになり、コーラス隊もかなりフリーに躍り狂う。彼女たちは、マグマを表現しているのだ。

そしてオーラスが、『Declare Independence』だ。再び、シンギング・テスラコイルが降りてくる。『Náttúra』で入ったギアが更に上がり、このライヴの中で最もフィジカルさが発揮される。ビョークの「raise your flag」に続く「higher,higher」という掛け合いは、コーラス隊だけでなくオーディエンスをも巻き込んだ大合唱となる。これ、2008年の武道館やつい先週のフジロックフェスティバルでも体感済みだが、会場が狭いことの優位性を、このときほど実感したことはない。

ビョークは、フェスティバルのヘッドライナーを務める一方、今回のようにスペシャルかつオンリーワンなことをやっている。つまり、音楽シーンのトップに君臨しながら異端のアーティストなのだ。同じ時代を生きることができてよかった、同じ時間と空間を共有することができてよかったと思える、数少ないアーティストのひとりだ。

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先日のフジロックのパフォーマンスも記憶に新しいビョークだが、フジの後も日本に滞在し、単独公演を行っている。

そしてこの公演、かなりのスペシャルものだ。まず、会場は通常のコンサートを行うところではなく、お台場にある日本科学未来館という博物館だ。展示を観るため何度か行ったことがあるが、恐らくは広いオープンスペースを使うのだろう。

今回のキャパシティーは、わずか800人。そしてチケット代は、なんと22,000円!フジロックの1日券19,000円よりも高額だ。ワタシが今まで行った単独公演で最も高額だったのは、2003年ローリング・ストーンズの武道館公演SS席で、やはり22,000円だった。

チケットはクレジットカード払いのみの抽選となり、紙のチケットは発券されない。当日入場時に、決済したクレジットカードを使うというシステムだ。転売防止のための策だろう。高額は高額だが、枠が800人しかないので、抽選の倍率ははね上がった。公演は既に31日から始まっていて、3日、6日と続く。ワタシは、幸運にも3日に当選。今年は抽選という抽選にはずれまくっていたが、今回の当選でお釣りが来た気持ちだ。

狭い空間で至近距離で今のビョークを観られる機会など、もうないだろう。明日の公演を楽しみにしている。

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紙吹雪

そして帰宅。写真は、オーラスのときに飛びまくった紙吹雪。

詳しくは別途レポートとして書くが、想像していた以上に素晴らしいライヴだった。武道館はキャパシティ1万の会場だが、場内が密閉感に溢れ、「狭い」と感じた。

武道館にはこれまで何10回と足を運んでいるのだが、そういう感覚を持ったのは過去に1度だけ、2003年のローリング・ストーンズ以来である。

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会場内より。久々のアリーナだが、ちと観にくいかも。
Bjork『Surrounded』 


少し値は張るが、コレはかなりの優れものである。その内容は、『Debut』から『拘束のドローイング9』までの全てのアルバムを揃えたもの。そして、各ディスクはデュアルディスクになっていて、片面がCD、もう片面がDVDなのだ。

CD面は既存のアルバムと同じ内容だが(リマスター処理はされているのかな)、DVD面にはそのアルバムにシンクロするようにPVが収録されている。つまりは、このBoxで音と映像の両面からビョークのキャリアをほぼ総括できるのだ。『DancerInTheDark』サントラには映像は収められていないが、代わりに音源がDVDオーディオ形式で収められている。『拘束のドローイング9』のDVD面には、未発表曲も収録されているのだ。

ワタシも既に何枚かアルバムは持っていたのだが、コレは迷わず買ってしまった。そしてその内容には、とても満足している。

さて、いよいよ明日武道館だ。

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Bjork『Family Tree』 


ビョークは、2002年に『Family Tree』というBoxをリリースしている。今はもうなくなってしまった、8センチシングル5枚から成り立っている。

そして収録されているのは、アルバム未収録あり、シュガーキューブス時代の曲あり、ライヴテイクありと、マニアにとってはたまらない内容だ。時期も結構広範囲に渡っていて、裏ベスト、いやBサイド集的な性格になっているように思える。限定パッケージではあるが、中古ショップをまわってみれば入手できそうな気がする(ワタシもそうやって入手したし)。

5枚のシングルのほかに、1枚だけ通常のCDも入っていて、それはビョーク自らがセレクトしたというグレイテストヒッツだ。既にグレイテストヒッツは個別にリリースされているのだが、収録曲はその半分強程度で、ダイジェスト版的な色合いが強い。というか、ここではやはりシングルの方こそがメインなのだと思う。

ビョークの来日公演が、今夜から始まっている。ワタシは22日の武道館に行く予定である。

ビョークは来日自体はいちおうコンスタントにしているが、フェスだったりライヴ8だったりもしているので、単独公演となると2001年の暮れ以来約6年ぶりということになる。そして、その2001年の公演はオーケストラの動員を含むかなり特殊なステージになっていた。ので、通常のスタイル(この人の場合、何を以て通常とするのかもかなり微妙なのだが)での公演となると、それこそずいぶんとご無沙汰になる。

ワタシの中のビョーク像というのも、とっちらかっている。初ビョークは98年のフジロックだったが、このときはイギー・ポップを観た後でアンコールしか観れなかった。2001年の『Vespertine』ツアーは、東京3公演のみでそしてホールクラスの会場ということもあって、チケット争奪は熾烈を極めた。ワタシは幸運にも最終公演のチケットを入手することができ、そしてなんとオーケストラピットを目の前にする形の最前列でライヴを堪能することができた(よって、今でもこのときのイメージが強い)。

2003年のフジロックは、またしてもイギー・ポップとバッティングしていて結局イギーの方を選び、ライヴ8のときはジェフ・ベックの公演のチケットをその前に取ってしまっていたので、どちらも観られなかった。

初期のビョークは、何をしでかすかわからないぶっ飛んだところがあった。しかし『Vespertine』の頃は、成熟した女性としての落ち着きや、人としての逞しさがにじみ出ていた。9.11を引きずっていたことや、このとき彼女が身ごもっていたことなども関係していたのかもしれない。

去年のコーチェラのライヴをWebキャストで観ていて、現在のビョークにはぶっ飛んだ感がよみがえってきているのではという気がしている。武道館で彼女を観られるのを楽しみにしている。

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Bjork『on MTV: Unplugged & Live』 


ビョークのDVD『on MTV: Unplugged & Live』を観た。2本のライヴを収めていて、94年のMTVアンプラグドと98年のロンドンでのライヴを収録したライヴ映像である。

まずアンプラグドだが、94年ということもありアルバムはまだ『Debut』しかリリースされておらず、演奏する曲も必然的にそこからになる。ビョークとピアノだけのシンプルな演奏もあれば、オーケストラやタイ?の民族楽器を動員するなど、あまた溢れるアンプラグドとは趣向が異なっていて興味深い。ビョークはイエローのスリップドレスを着ているがかなり露出が大きく、今の彼女からすると信じられないくらい安っぽい格好だ。

そしてロンドンでのライヴの方だが、こちらも摩訶不思議だ。映像そのものに特殊効果が施され、見た目には非常に美しく神秘的である。しかし客の様子が一切映らず、というかそもそも客を入れてのライヴなのかそうでないのかも判別がつかない。通常思い浮かぶライヴ映像とはまるで異なる趣向になっていて、これもビョークの面目躍如というところか。

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Bjork『Vessel』 


ビョークのDVD『Vessel』を観た。ソロデビュー直後、93年のロンドン公演を収録したライヴ映像である。

1. Human Behavior
2. Atlantic
3. One Day
4. Venus As A Boy
5. Come To Me
6. Aeroplane
7. Anchor Song
8. Big Time Sensuality
9. There's More To Life Than This
10. Violently Happy
11. Crying

会場は狭そうなライヴハウスで、そして現在のビョークから考えると非常に珍しいギター、ベース、ドラム、プログラミングといったロックバンド編成だ。ビョークは白い衣装をまとい、もちろん裸足。髪はアップにしている。シュガーキューブスでのキャリアがあるとはいえ、ソロデビューしたばかりとは思えない堂々たるパフォーマンスぶりだ。

曲間にはビョークのインタビューが入り、ライヴ映像と区別するためかモノクロ映像になっている。そしてここでのビョークは母国語であるアイスランド語で話している。アーティストとしての成功を志してロンドンに出たとか、曲を書くときはまずアイスランド語で考えてその後英語に訳すとか、かなり貴重なコメントを残している。

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