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Public Image Limited@Studio Coast

客入りは決して芳しいものではなかったが、ライヴは恐ろしいほどに素晴らしかった。ワタシの今年ベストライヴ候補の筆頭だ。

なんと、定刻きっかりにスタート。オープニングは昨日のサマソニと同様『This Is Not A Love Song』だったが、メドレーで『Poptones』に繋ぎ、更には『Home』を。続いて定番『Public Image』を放ち、『Flowers Of Romance』も演り、と、昨日のサマソニを追体験しているような感じでいながら、単独ならではのコアでディープな要素も出てきている。

昨日も唸らされたが、ジョンを支えるバンドはいずれも凄腕で、キース・レヴィンやジャー・ウォブルの音を完璧に再現。もしかすると、活動当時より今の方が技術的に上なのでは、という想像さえしたくなる。ジョンはまるで水のようにワインをラッパ飲みしつつ、唾を吐いたり手鼻をかんだりしていて、もしかすると体調は絶好調ではなかったのかもしれない。がしかし、歌にそれが響くことはなく、演奏にも全く劣らない声量を誇っている。

1時間ほど経過し、『Warriors』の辺りから空気が異様になってきた。演奏がいつ終わるともしれないブラックホール状態になり、1曲当たり15分はやっていた。ここまでやったのなら、もう本編終わりかと思わされ、それが2度覆った。プログレでもなく、ポストロックでもなく、既存のフォーマットでもない。なのに、この嵐のような勢いでしかも延々と襲ってくる凄まじさは、いったい何なのだろう。ジョンが唯一無二の存在でそして圧倒的であることを、改めて、まざまざと思い知らされた。

1時間40分ほどで本編が終了し、アンコールは『Death Disco』で幕を開け、更に『Rise』などをたたみ掛ける。またもやいつ終わるともしれないモードになり、場内はいつの間にかダンスフロア状態に。既存のロックを解体し、レゲエやダブに接近。そしてダンス/テクノのファクターにまで世界観を繰り広げる。そして当のジョン、体形こそお馴染み樽状態だが、ここまでやっていながらバテる気配がなく、お前らオレについて来れるのか、と、客を試しているようにすら見えてきた。

そんなこんなで、定刻に始まったライヴが終了したのは、なんと21時19分。最後に、ジョンはバンドメンバーのみならずスタッフ全員も紹介し、ステージを去っていった。この人の体のどこに、こんなパワーが残っていたのか。何がこの人を、ここまでさせてしまったのだろうか。

96年、金目当てと思いっ切り開き直ってセックス・ピストルズを再結成。2008年にも再結成したが、まるで自虐状態で、この人は第一線を降りてパロディーとして歌う人になってしまったのかと、複雑な気にさせられた。しかし、翌2009年にまさかのP.I.L.再結成を果たし、そしてこれが英米のみに留まらず、よもやの来日まで実現した。まさか、こんな日が来るなんて、夢にも思わなかった。

サードアルバムのタイトルを引用させていただき、Flowers Of RomanceというWebサイトを立ち上げて13年。今夜のことを、ワタシは生涯忘れないだろう。

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コメント
私もライドン氏といえば、世代的にPistolsではなくPILになります。そして、アルバムをリアルタイムで知っているのが『Flowers・・』以降になるので、たいへんうらやましく読ませていただきました。
これは事情が許されればぜひとも行ってみたかったですね・・。ブートとか出るでしょうか・・?
  • by shosen
  • 2011/08/16 6:23 PM
ワタシは、ぶっちゃけ後追いなんですが、とにかく観られてよかった、生きててよかった(笑)、と思いました。

ブートが出るかどうかはわかりませんが、今年ワイト島フェスに出演したときの音源が9月に公式リリースされるみたいです。
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