Roger Daltrey

昨日の初日の情報をネットで得た限り、客が少なく招待券出まくりという悲しい状況と、観に行った人の歓喜とが混在していた。ワタシは開演30分ほど前に入場したのだが、これまでの公演よりも閑散としていた。ホール内に入って自分の席につき、後ろを振り返ってみる。二階席は無人で黒い幕がかけられていた。

定刻を5分ほど過ぎたところで客電が落ち、ゆっくりとメンバー登場。今回のライヴはあの『Tommy』を全曲再現するというもので、早速インストの『Overture』からスタート。続く『It's A Boy』で歌ったのは、ロジャーではなくピート・タウンゼントの実弟サイモン。つまり、ピートが歌うパートはサイモンが担うということだ。『1921』でやっとロジャーが歌い、なんだか安心。ロジャーは白いシャツ姿でシャドウの入ったサングラスをかけている。ロックオデッセイや2008年フー来日のときと、風貌はほとんど変わっていない。

バンドは総勢5人で、サイモンのほかもうひとりギターがいて、ベース、ドラム、キーボードという編成。このもうひとりのギターがバンドを牽引し、サイモンがフォローし、2人のお膳立てを利用してロジャーが歌っているように思えた。

ピート抜きとはいえ、『Tommy』完全再現をナマで体感できるのはやはりすごい。曲間の間を極力作らず、ほぼメドレーで次から次へと演奏を進める。バックドロップのスクリーンは、『Tommy』の物語に即しているであろう映像だ。『Sparks』での緊張感に満ちたリフの応酬、『Christmas』での、以降何度もリフレインされる「see me,feel me,touch me,heal me」のフレーズ。やっぱり、すごい。

『Acid Queen』のあと、『Do You Think It's Allright』のところでトラブルが。ロジャーの声が出ない、と思ったら、耳に水が入ったとかでイヤホンから音が聴こえなくなったらしく、中断して仕切り直しをした。そして『Pinball Wizard』を経て『Tommy Can You Hear me』『I'm Free』と、フル再現だからこそ聴ける曲にも酔いしれ、そしてラストの『We Are Gonna Take It』で大団円を迎えた。

このあとはフーのほかの曲を演奏する第二部となるのだが、てっきり休憩が入るものと思ったら、そのまま続行。ロジャーはセミアコを弾きながら歌い、また、『Tommy』ではMCのない緊張感溢れる空気を出していたのが、ここでは一変してMCも豊富に。ギターの人が日本語が話せて、適時ロジャーのMCを日本語でフォローしてくれた。

第二部はさすがにロジャーのソロ色がにじみ出ていて、自らが前面に立ちバンドを牽引。『Days Of Light』はソロの曲らしく、またサイモンに歌わせたことも(曲もサイモンの曲か?)。『My Generation』は、原曲のビート感溢れるアレンジとは大きく異なるソウルフルなアレンジでの披露。ラストは、ロジャーとキーボードの人の2人だけとなり、ロジャーがウクレレ弾き語りで『Blue Red And Grey 』を歌った。コレも実はフーの曲なのだが、フーのライヴではまずやらないでしょう。この曲の前にエディ・ヴェダーがどうこうと言っていたけど、エディがウクレレでのソロアルバムを作っているので、そのことを言ったのかな。

ロジャーは高音はつらそうだったし、バンドのリズムキープが怪しかったのも1度や2度ではない。がしかし、それが何だというのだ。御歳68歳にして相も変わらずマイクをブンブン振り回し、世界をツアーするバイタリティー。音楽に対する、飽くなき情熱。そして、ファンを楽しませようとするエンターテイナーとしての姿勢。どれもこれも素晴らしい。迷っている奴は行け(笑)!

セットリスト
01. Overture
02. It's A Boy
03. 1921
04. Amazing Journey
05. Sparks
06. Eyesight To The Blind
07. Christmas
08. Cousin Kevin
09. The Acid Queen
10. Do You Think It's Alright?
11. Fiddle About
12. Pinball Wizard
13. There's A Doctor
14. Go To The Mirror
15. Tommy Can You Hear Me?
16. Smash The Mirror
17. Sensation
18. I'm Free
19. Miracle Cure
20. Sally Simpson
21. Welcome
22. Tommy's Holiday Camp
23. We're Not Gonna Take It

24. I Can See For Miles
25. The Kids Are Alright
26. Behind Blue Eyes
27. Days Of Light
28. The Way It Is
29. Who Are You
30. My Generation
31. Young Man Blues
32. Baba O'Riley
33. Without Your Love
34. Blue Red And Grey

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