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椎名林檎「党大会」@オーチャードホール 2013年11月26日

予定より10分ほど過ぎたところで客電が落ち。ステージの幕があがる。ピアニスト、アコーディオン、そして椎名林檎の3人にて、『都合のいい身体』でスタート。その後少しずつメンバーが増えた。フル編成は、ピアノ、弦楽四重奏、アコーディオン、ハープ、ドラム、コントラバス、そして林檎という具合だ。

林檎は金髪おかっぱのヘアピースを被り、まるでクレオパトラが着るようなドレスをまとい、そして頭上には大きめの王冠が。まめにMCを入れていて、いつものロックバンドとは異なる編成にし、より深いレベルでしびれさせたい、とのこと。自由に楽しんでもらって構わないということも言っていて、彼女のライヴにしては珍しい、客が着席して楽しむライヴとなった。

編成がバンドではないので、アレンジはほぼ全ての曲が原曲と異なるジャジーで大人びた仕上がりになっていた。林檎はほぼ全曲でヴォーカルに専念していたが、序盤の『IT WAS YOU』ではピアノを弾きながら歌っていた。歌詞を英語にした曲も、かなり多かった。このアレンジに合わせてかな。

『浴室』のアウトロで林檎はステージから捌けて行き、『熱愛発覚中』は生演奏に録音したヴォーカルということに。そして、「噂の真相」と題したコーナーとなり、録音による彼女の音声にて、女児を出産していたことを認め、それがシングルの発売日と重なったために今まで公にはしなかったと語った。

衣装替えした林檎は、胸元が大きく開いたドレス姿で、見ている方がヒヤヒヤする(笑)。党大会って何党?というフリがあり、もちろん「甘党」!なんだって。栗山千明に提供した『おいしい季節』をこの後歌ったのは、コレに引っかけてだな。

2度目の「噂の真相」では、彼女の活動に言及。今まで節目節目でのライヴは死守してきたので、それは今後も続けていくようだ。会場をどうやって決めているのかという問いへの回答があって、1年先までだいたい埋まっていて、(他のアーティストとの)抽選に勝ち抜いて決まるとのこと。土日祝日は倍率が跳ね上がるそうだ。

またもや生演奏・歌録音の『孤独のあかつき』を経て、今度の衣装替えで赤白のツートンにペンシルスカートに、なんとスカーフをまち子巻きにしてサングラスといういでたちに。『罪と罰』を歌ったが、どうやら党大会5公演の中でこの曲はこの日オンリーだったようだ。

ともさかりえへの提供曲『都会のマナー』はこの雰囲気にマッチしていたし、新曲(『今』という仮タイトル)や、栗山に提供の『月夜の肖像』といったところを披露。かつて、東京事変のライヴでともさかに書いた『少女ロボット』をセルフカヴァーしていたことがあったが、曲を書いた本人によって再構築されるというのは断然アリだ。

『茎(STEM)』で本編を締め括り、アンコールは『丸ノ内サディスティック』と真木よう子に提供した『幸先坂』の2曲。『丸サ』は日本語詞と英語詞をクロスさせる変則モード。『幸先坂』の黄昏た曲調は、オーラスに相応しかったと思う。

セットリスト
1 都合のいい身体
2 IT WAS YOU
3 カーネーション(英詞)
4 カリソメ乙女
5 MY FOOLISH HEART
6 浴室
7 熱愛発覚中(生演奏、歌録音)
=噂の真相コーナー1=
8 二人ぼっち時間
9 色恋沙汰
10 いろはにほへと
11 おいしい季節
12 旬
13 女の子は誰でも
=噂の真相コーナー2=
14 孤独のあかつき(生演奏、歌録音/英詞)
15 都会のマナー
16 未発表曲(仮タイトル:今/英詞)
17 月夜の肖像(英詞)
18 罪と罰
19 密偵物語
20 殺し屋危機一髪
21 茎(STEM)
【アンコール】
22 丸ノ内サディスティック
23 幸先坂

ロックバンドの佇まいとは程遠いスタイルだったが、これぞ何パターンもの表現手段を持ちうる彼女の真骨頂だ。こういうことができるアーティストは海外でも希少と思うし、日本の、増して女性アーティストとなれば、他に誰がいる?ワタシは彼女をほぼデビューから見続けることができていて、その幸福感を改めて噛み締めている。

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